司法書士として独立・開業を目指す方にとって、最も不安を感じるのが「営業」や「集客」ではないでしょうか。どれだけ専門知識があっても、依頼がなければ事業は成り立ちません。しかし、営業がn苦手な方でも、正しい方法を知り、地道に実践することで着実に仕事を獲得することは可能です。
この記事では、開業後にどのように仕事を得ていくか、ホームページ・SNS・リアル営業・紹介など、さまざまな集客方法を具体的に解説します。
開業したら営業は必須?
司法書士として独立開業すると、いくら法律知識や手続きに精通していても、仕事の依頼がなければ経営は成り立ちません。つまり、営業や集客は避けて通れない大切な業務です。士業だからといって、ただ待っていれば自然と仕事が舞い込んでくるわけではありません。特に開業初期は、知名度や信用もゼロからのスタート。こちらから自分の存在を知ってもらい、信頼されるための働きかけが必要になります。
営業と聞くと「苦手」「押し売りっぽくて嫌」と感じる人も多いかもしれませんが、司法書士に求められるのは、相手の悩みを汲み取り、専門的にサポートできることを伝える“信頼の構築”です。特別な話術がなくても、誠実な姿勢で十分に成果を出せます。
独立開業する場合の集客方法
司法書士として独立開業した場合、仕事をどうやって獲得するかはとても重要なポイントです。集客方法は主に以下の4つに分けられます。
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ホームページからの集客
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リアルな営業(訪問・電話など)
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SNSなどオンラインでの発信
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リピーターや紹介による継続的な依頼
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
ホームページからの集客
今の時代、ホームページはほぼ必須といえるツールです。きちんとしたホームページがあれば、検索経由での問い合わせが期待できます。特に専門の制作会社に依頼すれば、SEO対策も施され、検索上位に表示される可能性も高まります。
私自身は開業時に約50万円をかけてプロに制作を依頼しました。確かに大きな出費でしたが、相続の仕事などで1件10万円程度の報酬をいただけるため、数件の依頼があれば十分元が取れます。自作するよりも、初期投資と割り切ってプロに頼んだ方が、結果的に効率よく集客できます。
リアルな営業
「営業」と聞くと抵抗を感じる方も多いと思います。私自身も営業は苦手ですが、やはりリアルな営業は信頼関係を築く上で効果的です。
たとえば、不動産会社のリストを作って電話でアポイントを取り、訪問して開業のあいさつをするなどが現実的な方法です。ここで、自分がどんな業務をサポートできるかを丁寧に伝えることで、少しずつ関係が築けます。
なお、報酬のキックバックは禁止されていますが、求められることもあります。そういった場合は法律上できない旨をしっかり説明し、代わりにどんなサービスが提供できるかを伝えることが大切です。
他士業(税理士・弁護士など)にも同じようにあいさつをしに行くと、業務提携や紹介の可能性が広がります。特に開業直後は時間があるので、積極的に動くことをおすすめします。
異業種交流会への参加
異業種交流会も営業の一環として有効です。ただし「仕事を取りに来ました」という姿勢が強すぎると、相手に警戒されてしまうことも。むしろ「自分の顧客からの相談に対応できない分野を任せられるパートナー探し」という気持ちで参加すると良い関係が築きやすくなります。
ビジネス系の団体に入会する
青年会議所(JC)や商工会議所などのビジネス系団体に参加するのも手です。こちらも異業種交流会と同様、がつがつと営業せず、自然な交流の中で信頼関係を築き、仕事につなげるスタンスが理想です。
SNSを活用した発信
X(旧Twitter)やFacebook、YouTubeなどのSNSは、今や営業ツールとしても非常に効果的です。無料で始められる上、情報の拡散力も高いため、多くの人に認知してもらうためには積極的に活用すべきでしょう。
一気に注目を集めるには時間がかかるかもしれませんが、コツコツと続けることで信頼や実績の蓄積につながります。バズを狙うよりも、継続的な発信を心がけることが大切です。
リピーターや紹介
リピーターや紹介は、長期的に安定した仕事につながる非常に重要なルートです。ただし、これは仕事をこなした後に発生するものなので、開業初期には期待できません。
とはいえ、仕事を丁寧に対応することで「またお願いしたい」と思ってもらえるようになりますし、その人が別の方に紹介してくれることもあります。信頼の積み重ねが、強固な集客基盤となっていくのです。
まとめ
営業が苦手でも、工夫と継続次第で司法書士として安定的に仕事を得ることは十分に可能です。
開業当初はホームページやリアルな営業活動に注力しつつ、SNSなどで情報発信を続けることで認知度が高まり、やがてリピーターや紹介といった信頼に基づく案件も増えていきます。
最初は手探りでも、丁寧な対応と誠実な姿勢を積み重ねていけば、着実に信頼と依頼はついてくるはずです。焦らず、できることから始めていきましょう。
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