司法書士事務所・就職先の選び方!ブラックな所に注意!見極め方は?

司法書士試験に合格し、いざ就職活動を始めようとしたとき、「どんな事務所を選べばいいの?」「ブラックな事務所を避けるにはどうすれば…」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

司法書士業界はまだまだ情報が少なく、働いてみないと分からないことも少なくありません。しかし、事前にある程度の知識やポイントを押さえておくことで、トラブルを避け、働きやすい職場を選ぶことができます。

この記事では、ブラック事務所の特徴や見極め方、実際に気をつけるべきポイント、万が一合わなかった場合の対応策などについて解説します。

ブラックな司法書士事務所とは?

司法書士として働くうえで、避けるべき「ブラック事務所」の特徴について解説します。こうした事務所は法律や労働環境に対する意識が低く、働く側にとって大きな負担になります。見極めの参考にしてください。

非司提携している

司法書士事務所は本来、独立した立場で業務を行うべきです。経営判断を自ら行い、他人からの指図を受けることは許されません。

しかし、実際には司法書士でない人と提携し、「お客を紹介するから業務処理だけ頼む」といった構図になっているケースがあります。こうした関係は、司法書士の独立性を損なうもので、極めて危険です。業界としても淘汰が進んでいますが、依然として残っています。こうした事務所は避けるのが賢明です。

残業代が出ない

残業代が支払われない事務所も、いまだに存在しています。

司法書士の仕事は、3月・6月・9月など繁忙期があり、特に年度末の3月は不動産・金融取引が集中し、どうしても残業が発生します。しかし、その残業に対して賃金が一切支払われない場合、それは明確に労基法違反です。

「みなし労働制」と称して残業代を出さない事務所もありますが、一定時間を超えれば追加で支払う義務があります。それを無視している事務所は、労務管理への意識が低いだけでなく、従業員をコントロールしようとする傾向も見られます。

また、月80時間を超えるような過度な残業が常態化している事務所も要注意です。体調を崩してしまう前に、そうした職場環境は避けるべきです。

雇用契約書がない

個人経営の司法書士事務所では、雇用契約書を交わしていないケースが今でもあります。

たとえば、労働条件や残業手当、休日などが明文化されず、口頭での説明だけで終わってしまうことも。入社後に労働条件が思っていたのと違う…という事態にもなりかねません。

法人事務所では基本的に契約書が用意されていることが多いですが、個人事務所では注意が必要です。労働条件については、面接時にしっかり確認しましょう。

士業はクライアントを守る側なのですが、自分のこととなるとやってないということが結構多いので注意が必要です。

補助者決済があたりまえ

コンプライアンスの重要性が増す中、司法書士本人が立ち会うべき不動産の決済などに、補助者が代わりに出向いている事務所も存在します。これは明確なルール違反です。

入社してから補助者による決済を目にした場合は、すぐに辞める判断も視野に入れるべきです。違法な業務に巻き込まれるリスクがあります。

パワハラをする上司がいる

個人事務所では、所長の性格や価値観が事務所のカラーを強く決める傾向にあります。そのため、パワハラ的な言動が放置されているケースも少なくありません。

たとえば、新人に対して「教えない」「仕事を丸投げする」「独立されると困るからスキルを渡さない」といった姿勢をとる上司がいる事務所もあります。法人事務所ではある程度のチェック機能が働きますが、個人事務所ではそうした仕組みがありません。

「これはおかしい」と感じたら、無理をせず、早めに退職を検討するのも一つの手です。

対応策は

司法書士業界は比較的狭く、横のつながりが強いため、事務所の評判が司法書士同士の間で共有されていることが多くあります。そのため、地域の司法書士に相談してみると、特定の事務所についての情報を得られることがあります。また、業界に詳しい人材紹介会社に問い合わせてみるのも一つの方法です。業界全体を俯瞰して見ているため、第三者の視点から事務所の傾向を教えてくれることもあります。

もし入社後に「この事務所は合わない」と感じた場合は、無理せず早めに退職を検討するのが得策です。司法書士は転職や独立といった選択肢もあり、キャリアの軌道修正がしやすい職種です。

職場の雰囲気や実際の労働環境は、働いてみないと分からない部分も多いものです。「このまま続けるのは難しい」と感じたら、早めに行動することをおすすめします。自分の心身を守ることを最優先に考えましょう。

まとめ

司法書士事務所を選ぶ際は、報酬や条件だけでなく、労働環境やコンプライアンス意識、職場の雰囲気などもしっかり確認することが大切です。非士行為や長時間残業、パワハラ体質といった問題のある事務所は、心身ともに負担が大きく、長く働くには不向きです。

少しでも違和感を感じたら、無理に続ける必要はありません。

業界内のつながりやエージェントを活用し、信頼できる情報を集めながら、自分に合った職場を見つけてください。合格後のキャリアを良いスタートにするためにも、慎重な選択が重要です。

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